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滅菌器(オートクレーブ)とは?

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医療現場では、使用する治療器具を確実に滅菌する機器が求められます。安全な医療の環境を整備するためにどのような機器を導入するのかは、衛生管理の質を左右するうえで非常に重要です。

このページでは、滅菌の仕組みや滅菌器(オートクレーブ)の基本的な役割や仕組み、必要な施設、選定時のポイントなどを解説します。

滅菌・消毒・殺菌の
違いについて

医療現場で頻繁に使われる「滅菌」「消毒」「殺菌」は、意味する範囲がそれぞれ異なります。

用語効果
滅菌すべての微生物を死滅または除去し、無菌状態にする
消毒病原性のある微生物を害のない程度まで減少させる
殺菌細菌を殺す行為を指す用語(程度の規定はない)

体内に触れる器具には滅菌、体表や環境に対しては消毒と、用途に応じた使い分けが基本です。また、滅菌の効果を十分に発揮させるには、事前の洗浄で汚れを除去しておくことが前提となります。汚れが残ったままだと、蒸気が器具表面に届かず滅菌不良を招く恐れがあるため注意が必要です。

滅菌器(オートクレーブ)
とは?

滅菌器は、医療器具に付着した微生物を死滅させ、無菌状態をつくり出すための機器です。なかでも広く採用されているのが、飽和水蒸気を用いた高圧蒸気滅菌器(オートクレーブ)になります。

高圧蒸気滅菌器は管理医療機器(クラスⅡ)に分類される機器であり、施設規模に応じて卓上型から大型モデルまでさまざまなラインアップがあります。

高圧蒸気滅菌器の滅菌の仕組み

医療機関における滅菌温度・時間は、121~124℃で15分以上、または134~135℃で8~10分以上などが標準的な条件です。

高圧蒸気滅菌器による高圧蒸気滅菌では、密閉チャンバー内を飽和水蒸気で満たし、高温高圧の状態で微生物を死滅させます。水の沸点は1気圧で100℃ですが、2気圧まで高めると約121℃に達するため、耐熱性のある芽胞形成菌まで含めた殺滅が可能となります。

滅菌器が必要な施設

滅菌器は、患者の体内や粘膜に触れる器具を確実に滅菌するために多くの施設で導入されています。代表的な導入先は以下の通りです。

歯科クリニック

患者ごとに使用する歯科用ハンドピースやチューブ類などを滅菌するために滅菌器の導入が必要です。器具の回転率が診療効率を左右することから、滅菌性能のほかに短時間で滅菌と乾燥を完了できるモデルが選ばれる傾向にあります。

一般診療所・クリニック

内科・外科・皮膚科などの診療所でも、処置器具や手術器具の滅菌に高圧蒸気滅菌器が活用されています。処置室に卓上型の小型滅菌器を設置するなど、現場のスケールに見合った容量の機種を選ぶのが一般的です。

病院(中・大規模医療機関)

大量の医療器具を管理する中・大規模の病院では大型の滅菌器が主力となる一方、各病棟で使用するための小型滅菌器を併設する運用も見られます。メイン機と組み合わせることで、緊急時の器具補充にも柔軟に対応できます。

滅菌器の導入時に
押さえておきたいポイント

処理能力と稼働頻度から
必要なサイズを決める

1日あたりの滅菌回数と一度に処理する器具量をもとに、適切なチャンバー容量を見極めることが大切です。容量が小さすぎると何度も運転する必要が生じ、スタッフの負担が増えます。稼働頻度と器具量のバランスを整理したうえで、余裕を持った処理能力の機種を選ぶことが失敗を防ぐポイントです。

メンテナンス性を考慮して
長期運用の負担を減らす

滅菌器は長期間使用する機器であり、日々の手入れや定期メンテナンスが安定稼働を左右します。そのため、給水方式や排水処理・消耗部品の交換頻度を事前に確認しておくと、導入後の運用負担を抑えられるでしょう。故障時に迅速対応できるメーカーのサポート体制も、長期運用を見据えた重要な判断材料となります。

滅菌器の種類

滅菌器には高圧蒸気滅菌器のほか、乾熱・EOG・過酸化水素プラズマなど複数の方式があります。滅菌器の種類については以下ページで解説していますので、参考にしてください。

施設規模に合った滅菌器を選ぶのが大切

滅菌器は医療現場の感染対策を支える基盤装置です。滅菌の仕組みや用途ごとの役割を理解したうえで、施設の規模や稼働頻度に合った機種を選ぶことが、長期的な運用の安定性につながります。

導入する滅菌器を選ぶ際は、自動給水など運用上の負担を軽減する製品を取り扱うメーカーや、全国に自社メンテナンス拠点を持つメーカーであれば、日々の衛生管理をより安心感を持って任せられるでしょう。